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あなたは「ゆとり世代」と聞くと、良い印象を持ちますか?それとも悪い印象を持ちますか?
2018年、小学校から高校までの12年間を全てゆとり教育で過ごしてきた「フルゆとり世代」が社会人として働き始めました。
この記事では、ゆとり世代の仕事スタイルや仕事での指導方法を紹介します。ゆとり世代の部下を抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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ゆとり世代とは?
ゆとり世代とは、義務教育時にゆとり教育を受けてきた世代を指します。
はじめに、ゆとり世代について詳しく説明します。
■1987年4月から2004年4月に生まれた世代
ゆとり世代とは、1987年4月2日生まれから2004年4月1日に生まれた世代を指します。
つまり、2002年から2011年の間に義務教育を受けた世代です。
2002年以前は、ひたすら暗記させ、知識量を増やすことに重きをおいた「詰め込み教育」でした。しかし、知識があってもその知識を生かす力がなければ意味がないと、学習指導要領改訂案が公表されたのです。
そのため、2002年に週休2日制を採用し、「人間性を豊かにするゆとりを大切にする」ゆとり教育が導入されました。
■ゆとり世代が育った時代背景
ゆとり世代が育った時代背景は、自分の力では処理できないネガティブな出来事が多かった時代でした。
2008年に起きたリーマンショックによる金融・経済危機や2011年の東日本大震災を経験した世代でもあります。
このような自分の力では対処できない出来事を肌で感じた世代のため、保守的で多くを求めない思想が、ゆとり世代の特徴につながったと考えられています。
■ゆとり世代とさとり世代の違い
さとり世代とは、ゆとり教育が見直され始めた、ゆとり世代の後半にかかる1980年代後半〜2000年初めに生まれた世代です。
育ってきた環境が不景気だったため、社会の現実を「悟っている」という理由からさとり世代と呼ばれています。
さとり世代は、物欲がなく現実的に物事を考える傾向があるため、できる範囲で物事を楽しみ、無謀な挑戦はしない特性を持っています。
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ゆとり世代の特徴
ゆとり世代にはいくつかの特徴があります。
- 想像力が豊か
- ブランド・高級品に興味がない
- メンタルが繊細
それぞれ詳しく紹介します。
■想像力が豊か
ゆとり世代は、ほかの世代と比べて想像力や独創性が高い傾向があります。
その理由として、土日が休みになったゆとり教育が導入され、個性を伸ばすゆとり教育を受けてきたためです。
授業を受ける時間が減り、好きなことをする時間が増えたゆとり世代は、自分のセンスを大切にし、アイディアを出すのが得意な人たちが多いです。
■ブランド・高級品に興味がない
ゆとり世代は、ブランドや外車などの高級品に興味やこだわりがありません。
1986年から1991年に企業に入社したバブル世代の人たちは、ハイブランド品や高級時計などをステータスとして捉える傾向がありました。
しかし、ゆとり世代が生まれてきた頃の日本は、経済的に不安定な時期が続いており、ブランド品ではなくコストパフォーマンスのよい商品や実用性の優れた商品に価値を見出す傾向があります。
■メンタルが繊細
ゆとり教育は、あらかじめ決めておいたノルマを達成できたかどうかにより、評価を決定する絶対評価でした。
そのため、他者と比較したり、競争したりする場面が少なく、メンタルが繊細な傾向を持っています。
たとえば、会社で上司に注意を受けた際に、ひどく傷つき、強いストレスを感じてしまうでしょう。
怒られることや注意されることへの耐性が低く、ひどく責められたと感じ取ってしまいます。
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ゆとり世代の仕事スタイル

2018年には、小学校から高校までの12年間を全てゆとり教育で過ごしてきた「フルゆとり世代」が社会人として働き始めました。
ゆとり世代の仕事スタイルにも特徴があります。
- 横へのつながりを大切にする
- 効率を重要視する
- 離職率が高い
仕事におけるゆとり世代の特徴も見ていきましょう。
■横のつながりを大切にする
ゆとり世代は、ワークライフバランスを重要視しており、会社への意識や感覚が低いです。
一方でプライベートを重視するため、会社の上下関係よりも横のつながりを大切にします。
尊敬する人や同期から言われたら素直に聞くなど、関わりを持つ人との関係を大切にする特徴があります。
■効率を重要視する
ゆとり世代は、効率を重要視する傾向があります。
ゆとり教育は、「自ら考え、思考力を鍛える」を目的とした教育方針でした。
そのため、ゆとり世代の人たちは、合理的で効率的な考えを大切にします。
一見すると冷めているように感じ取れますが、常に効率を重視するスタンスは、業務上必要なスキルだといえます。
■離職率が高い
ゆとり世代が社会人になった2010年頃は、就職氷河期後で就職率が低いにもかかわらず、離職率が増加しました。
勝ち負けへのこだわりがあまりないため、昇進・昇給への意識が低い傾向があります。
ゆとり世代は、終身雇用の意識が低く、転職者が多いのも特徴です。
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ゆとり世代の仕事での指導方法
ここまで、ゆとり世代の特徴や仕事スタイルを紹介してきました。
実際にゆとり世代の部下を抱えたときに、意識してほしい指導ポイントがあります。
- 競争よりも協調性を大切にする
- IT関係の仕事を任せる
- ほめて伸ばす
- プライベートに入り込まない
それぞれ詳しく解説します。
■競争よりも協調性を大切にする
ゆとり世代を育てる場合、競争よりも協調性を大切にしましょう。
ゆとり教育を受けているゆとり世代は、競争意識が低く、周りと競わせて伸ばそうとしてもあまり上手くいきません。
積極性に乏しいため、最初は物足りなさを感じるかもしれませんが、任された仕事は合理的、かつ効率的にこなす人が多いので、頼りになる面もあります。
■IT関係の仕事を任せる
ゆとり世代は、学生のころから携帯やパソコンなどの電子機器に触れてきているため、自然とITスキルが高くなっています。
情報収集やインターネットを使用したコミュニケーションや情報収集が得意なため、パソコンを使ったIT仕事などはすぐに吸収する力があります。
そのため、システムに関する仕事やプレゼンの資料作りなどのIT関連のお仕事を任せると、強みを発揮する可能性が高いです。
■褒めて伸ばす
ゆとり世代は、注意するコミュニケーションよりも、褒めて伸ばすコミュニケーションの方が効果的です。
ちょっとしたことでも注意されるとすぐにやる気を失い、仕事を辞めてしまう可能性もあります。
そのため、改善点を指摘する際は、「こうするとさらによくなる」とポジティブな言葉も入れて接するようにしましょう。
他人と競わせるのではなく、個人として企業にどのような貢献をしたかという観点から、評価できる部分を褒めて伸ばす指導方法が最適です。
■プライベートに入り込まない
ゆとり世代は、学生のころから自分の時間を持っており、プライベートを重視したライフスタイルを好む傾向があります。
個人によって性格は異なるため、一概には言えませんが、最初はプライベートに入り込まないようにしましょう。
仕事とプライベートをしっかり線引きしたいと考える人が多いため、社外での付き合いを強要せず、必要なコミュニケーションは職場内で完結させることが効果的です。
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まとめ
2023年時点で、19〜36歳となるゆとり世代は、企業で新人から中堅ポジションへと変わっていきます。
年齢幅があるものの、ゆとり世代は全体的にITリテラシーが高く、効率よく仕事を進めるのが得意です。
ゆとり世代の特徴を理解したうえで、指導方法も変えていきましょう。
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識学上席講師 大熊 憲二
2011年入社 ソフトバンク事業部に配属となり、史上最速の9ヵ月でマネージャーに昇進し、店舗拡大に貢献。
2014年モバイル事業部移動となり、業界全体が縮小傾向で低迷する中、200坪以上の超大型店等の新規出店に従事。
2016年に識学と出会い、識学に基づくマネジメントを徹底し、モバイル事業統括として史上初の年間目標完全達成を記録。
株式会社P-UP neo取締役常務執行役員兼識学上席講師として現在に至る。
