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【勘違いしていませんか?】会社内における正しい風通しの良さとは

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【勘違いしていませんか?】会社内における正しい風通しの良さとは

会社内における風通しの良さは、社員一人一人が気持ちよく働くためや業務効率向上のために非常に重要です。風通しの良い会社は、誰の目から見ても魅力的であり、転職者や新卒者に対して、風通しの良さを自社のアピールポイントにしている企業も多いでしょう。しかし、残念ながら風通しの良さを正しく理解できていない、もしくは、勘違いしている企業が多いのが現状です。風通しの良さを勘違いした状態だと、社員は気持ちよく働けず、業務効率も悪くなり、会社に悪影響を与えかねません。

そこで本記事では、会社内における正しい風通しの良さについて解説していきます。記事の後半では、風通しの良い会社を作るために必要なことも記載しているため、企業経営者の方や採用担当の方は、ぜひ参考にしてください。

 


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正しい風通しの良さとは

正しい風通しの良さとは、それぞれの階層の人間が自分の決められる範囲と決められない範囲を正しく理解している状態です。

正しい風通しの良さを持っている会社は、部下が自分の判断で実行や決済してよい範囲を明確に理解しています。そのため、自分の判断決定できない範囲の業務については、悩むことなくすぐに上司に相談できます。
また、部下から相談を持ち掛けられた主任や係長、部長などの中間管理職の方も、どこまでを自分の判断で決定してよいか、どこからは役員や社長など会社のトップの承認を貰わないといけないかを明確に理解できています。

反対に、正しい風通しの良さを持っていない会社は、部下も上司も自分で決められる範囲と決められない範囲の理解が曖昧になっています。そのため、部下が上司に相談を持ち掛けたとしても「それは社長に相談しないと分からない」と曖昧な返事をすることしかできません。これではいつまでたっても社員の意見が通らず、部下からの上司に対する信頼も下がってしまうといった状況に陥ってしまいます。

また、中間管理職が社長に相談を持ち掛ける場合も、決めなければいけない範囲や相談しなければいけない範囲が曖昧なことによって、社長のご機嫌を伺うような無駄な時間が発生してしまいます。

このように会社の風通しが悪い状態だと、業務効率が悪い上に、社員は気持ちよく働けません。

風通しの良い会社を目指すのであれば、それぞれの階層が決められる範囲と決められない範囲を正しく理解するように努めましょう。

 

風通しが良い会社のメリット

では、風通しの良い会社にはどのようなメリットがあるのでしょうか。本項目では、具体的なメリットを2つご紹介します。

業務効率が良くなる

風通しの良い会社は、それぞれの階層が自分の決定できる範囲を正しく理解しているため、素早く次の行動を決められます。その結果、上司や社長の承認が早く、会社全体の業務効率が向上します。

風通しの良い会社であれば、一般クラスの社員が社長クラスの承認が必要な提案をしたとしても遅くても平均2営業日以内には承認が通ります。

しかし、風通しの悪い会社であれば、一般クラスの社員が社長クラスの承認が必要な提案をした際に、承認まで1週間、2週間と時間を要してしまいます。

このスピード感の違いは、会社の売上にも大きく関わってきます。特に、社員数の多い大企業は、社長や役員など経営層の承認を貰うまでに中小企業よりも時間がかかります。そのため、より風通しの良さによる業務効率化の影響が大きくなるでしょう。



社員が働きやすくなる
2つ目のメリットは、社員の働きやすさです。風通しの良い会社は、社員一人一人が自分の裁量権を正しく把握しているため、一人で問題を抱えて悩む時間が少なく済みます。それにより、上司に相談を持ち掛けやすく、ストレスをため込まないため、働きやすい職場になります。

一方、風通しの悪い会社は、社員が自分の裁量権を把握できていない。もしくは、曖昧な把握になっているせいで、上司に相談して良いのか判断が付かず、一人で問題を抱え込む傾向にあります。そうなると、ストレスをため込んでしまい、社員にとって働きにくい職場になります。

社員にとって働きやすい職場であるかは、離職率や求職者の数に現れ、会社の成長にも大きく関わってきます。

そのため、会社内の風通しを良くすることで、働きやすい職場を目指しましょう。



よくある風通しに関する誤解

風通しが良い会社と聞くと、壁がなく自由に一般クラスの社員でも意見が言える状態、いわゆる、「なんでも自由に意見が言える」状態を思い描く人が多いと思います。

しかし、これは間違った風通しの良さです。これが風通しの良さだとすると次のようなことが会社内で起こります。

・一般クラスの社員でも意見や愚痴があったら素直に上司に言う。そして、上司はどんな些細なことでも部下からの愚痴は一生懸命聞かなくてはいけない。
・一般クラスの社員は、中間管理職を飛び越えて、社長に自由に意見を言ってよい。また、社長も直接一般クラスの社員と頻繁にコミュニケーションをとる。

上記のような状態に陥った場合、中間管理職がいる意味がなくなってしまいます。大切なのは、それぞれの社員が正しい位置で自分の仕事を行うことです。そのため、一般社員から中間管理職、経営層といったコミュニケーションの流れは崩してはいけません。

「なんでも自由に意見が言える」状態ではなく、それぞれの階層が自分の立ち位置を把握し、階層同士のコミュニケーションがスムーズにいく状態を目指しましょう。


識学の評価制度についてはこちらの記事に詳しく記載しておりますので、是非チェックしてみてください。
評価制度の基本!正しい作り方を徹底解説|NG事例も紹介

風通しの良い会社を作るために必要なこと

ここまでの内容で、正しい風通しの良さについて理解できたと思います。では、風通しの良い会社を作るためには、具体的に何をすれば良いのでしょうか。本項目では、風通しの良い会社を作るために必要なことを2つご紹介します。

■それぞれの裁量権を明確にする

繰り返しになりますが、風通しの良い状態とは、「それぞれの階層が自分の決められる範囲と決められない範囲をしっかりと理解している状態」です。そして、そのような状態を作るためには、一般社員、中間管理職共に、社員一人一人が自分の裁量権を明確にする必要があります。


■承認・相談の経路を整える

二つ目にするべきことは、承認・相談の経路を整えることです。社員一人一人が、誰に承認の依頼を出せばよいか、また、問題が発生した際に誰に相談を持ち掛ければ良いか報告・相談経路を明確にする必要があります。

さらに付け加えると、「部下から上がってきた報告は何営業日以内に承認しないといけない」といったように具体的なルールを社内に設けるとより、階層同士のコミュニケーションがスムーズに進むでしょう。

まとめ

本記事では、会社内における正しい風通しの良さについて解説しました。本文でもご紹介した通り、会社の風通しを良くすることで、様々なメリットが得られます。そのために、まずは経営層の方や採用担当の方が正しい風通しの良さについて理解し、社員に伝えていきましょう。

識学では、生産性の高い組織運営のために必要なノウハウを発信しています。会社内の風通しを良くしたいと考えている方は、専門家に相談するのも良いでしょう。

識学について詳しく知りたい方はこちら!

識学上席講師 大熊 憲二

2011年入社 ソフトバンク事業部に配属となり、史上最速の9ヵ月でマネージャーに昇進し、店舗拡大に貢献。
2014年モバイル事業部移動となり、業界全体が縮小傾向で低迷する中、200坪以上の超大型店等の新規出店に従事。
2016年に識学と出会い、識学に基づくマネジメントを徹底し、モバイル事業統括として史上初の年間目標完全達成を記録。
株式会社P-UP neo取締役常務執行役員兼識学上席講師として現在に至る。

大熊 憲二
 
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