「さとり世代って何?」
「ゆとり世代と何が違うの?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「さとり世代の意味や特徴」について分かりやすく解説していきます。「さとり世代の仕事観」や「ゆとり世代との違い」にも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
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さとり世代とは
まずは、さとり世代とは何か、簡単に解説していきます。
・さとり世代の意味・年齢層
さとり世代とは、「高い目標を掲げることなく現実的な生活を好んでいる」世代のこと。あらゆる欲求が薄く、大きな夢や希望を持たない、という特徴があります。
goo辞書によれば、以下のように定義されています。
――将来を早くに見通し、それ以上の成果を望まず、そのための努力をしない世代。ゆとり教育を受けた世代とほぼ重なるとされる――
参考:https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E6%82%9F%E3%82%8A%E4%B8%96%E4%BB%A3/
明確な区切りはありませんが、一般的には、1980年代後半から2000年代前半にかけて生まれた世代を指します。年齢で言うと、2023年時点で19歳~36歳の人が、さとり世代に該当します。
もともとは電子掲示板サイト「2ちゃんねる」から生まれた言葉であり、2013年に「新語・流行語大賞」にノミネートされたことで、広く知られるようになりました。
・さとり世代が誕生した背景
さとり世代が生まれた1980年代後半~2000年代前半は、日本経済が低迷し始めた時代でした。バブルの崩壊やリーマンショック、就職氷河期やリストラの頻発など、生まれたときから不況しか知らずに育ったと言っても過言ではありません。また、大人になる前に、阪神淡路大震災や東日本大震災などの恐ろしい自然災害を経験しています。
このような時代背景が影響し、「夢や希望を抱くよりも現実を見て合理的に行動する」といった価値観が形成されたと考えられています。
・ゆとり世代との違い
「さとり世代とゆとり世代は何が違うの?」という疑問を抱いている人も多いでしょう。
ゆとり世代とは、一般的に、「ゆとり教育を受けた世代」のことを指します。1981年から1996年に生まれた世代のことであり、年齢で言うと、2023年時点で27歳~42歳の人が該当します。被る部分もありますが、基本的には、さとり世代の前の世代が「ゆとり世代」であると考えてよいでしょう。
主な違いは、以下の通りです。
|
ゆとり世代 |
さとり世代 |
意味 |
ゆとり教育を受けた世代 |
欲求の薄い世代 |
年齢(2023年時点) |
27歳~42歳 |
19歳~36歳 |
価値観 |
・競争意識が低い ・周囲と同じことを好む |
・競争意識が低い ・他人に左右されない ・自分で合理的な判断をする |
この章では、「さとり世代の特徴」について分かりやすく解説していきます。
具体的には、以下の5点です。
・デジタルネイティブである
・ブランド志向が薄い
・現実主義である
・インドア派が多い
・ストレス耐性が低い
順に見ていきましょう。
・デジタルネイティブである
さとり世代の大きな特徴として、「デジタルネイティブであること」が挙げられます。
1980年代後半~2000年代前半はまさにインターネット黎明期であり、さとり世代の人は、生まれた頃からインターネット環境が当たり前に存在していました。様々なデジタルデバイスに触れ、日常的にあらゆるネット情報を取り入れながら生活してきたため、ITリテラシーも非常に高いと言えるでしょう。
・ブランド志向が薄い
「ブランド志向が薄い」のも、さとり世代の特徴です。
例えば、1965年~1969年に生まれたバブル世代の方は、ブランド志向が強いと言われています。高級外車や高級バッグを持っていることがステータスであり、多くの人が高級ブランドに憧れていました。
一方で、さとり世代の場合は、高級ブランドにステータスを感じる人は比較的少なくなりました。ブランドよりも、実用性・コストパフォーマンスを重視する傾向が強いです。
・現実主義である
さとり世代には、「理想主義ではなく現実主義である」という特徴もあります。
上述したように、さとり世代は、大きな夢や希望を持たない人が多いです。大きな夢や希望は「非合理的なもの」と捉えており、そもそも選択肢の中から排除してしまっているのかもしれません。
また、「結果につながること」に対しては真剣に取り組みますが、「結果につながるかどうか分からないこと」に対しては消極的になりやすいです。
・インドア派が多い
さとり世代は「インドア派が多い」と言われています。
というのも、生まれたときから室内娯楽が充実していたからです。多種多様なゲームやおもちゃで遊び、物心ついた頃からはインターネットを使いこなし、大人になってからもスマホアプリやYouTubeを楽しんでいます。
友人とはSNSでつながり、必要なものはネットショッピングで手に入れる。このような生活スタイルが定着しているからこそ、アウトドア派よりもインドア派が多くなっているのです。
・ストレス耐性が低い
さとり世代は「ストレス耐性が低い」ため、他人との衝突を極度に避ける傾向があります。
「安定性を重視しながら穏やかな生活を送りたい」と考えているため、怒る・怒られることに慣れていません。相手に注意されたり、意見を押し付けられたりすると、想像以上に精神的ダメージを負ってしまいます。
一方で、「人当たりが良い」「周囲の人に気を遣える」といった長所もあり、良好な人間関係を構築する能力に長けています。
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さとり世代の仕事観・仕事スタイル
最後に、「さとり世代の仕事観・仕事スタイル」を紹介します。
・効率を重視する
・指示には忠実に従う
・企業への帰属意識が低い
ぜひ参考にしてみてください。
・効率を重視する
上述の通り、さとり世代は「デジタルネイティブ」であるので、ある程度のITスキルを備えています。デジタルデバイスの扱いや、インターネットでの情報収集に慣れており、効率重視で仕事を進めることを好みます。情報処理能力も高く、企業に大きく貢献してくれるでしょう。
・指示には忠実に従う
「上司や先輩から受けた指示には忠実に従う」という特徴もあります。一方で、「自分の判断で仕事を進めない方がいい」「勝手に行動して叱られるリスクは避けたい」という意識も強いです。そのため、主体性のない指示待ち人間になってしまう危険性もあるので、注意しなければなりません。
・企業への帰属意識が低い
さとり世代は、「企業への帰属意識が低い」と言われています。自分が所属している会社に対してあまり愛着を持っておらず、出世欲も薄いです。
「転職は当たり前」と考えており、昇進・昇給を目指すことよりも、プライベートの時間を重視している人が多いでしょう。休日の社内行事や飲み会などに対しても積極的ではありません。
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まとめ
「さとり世代の意味や特徴」について分かりやすく解説しました。
さとり世代とは、「高い目標を掲げることなく現実的な生活を好んでいる」世代のこと。一般的には、1980年代後半から2000年代前半にかけて生まれた世代を指します。主な特徴は、以下の通りです。
【さとり世代の特徴5選】
・デジタルネイティブである
・ブランド志向が薄い
・現実主義である
・インドア派が多い
・ストレス耐性が低い
ぜひ当記事を参考にしながら、さとり世代についてさらに理解を深めてみてください。
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識学上席講師 大熊 憲二
2011年入社 ソフトバンク事業部に配属となり、史上最速の9ヵ月でマネージャーに昇進し、店舗拡大に貢献。
2014年モバイル事業部移動となり、業界全体が縮小傾向で低迷する中、200坪以上の超大型店等の新規出店に従事。
2016年に識学と出会い、識学に基づくマネジメントを徹底し、モバイル事業統括として史上初の年間目標完全達成を記録。
株式会社P-UP neo取締役常務執行役員兼識学上席講師として現在に至る。