近年、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)という言葉が一般的になってきました。
しかし、LGBTの人々に対して理解と配慮はまだまだ慎重な社会状態にあることも事実です。
今後の日本社会においては、多様な個性を持つ(LGBTの人々を含む全ての人々)が尊重され、自分を安心して表現できる環境を提供することが会社組織おいても求められています。
ここでは、LGBTへの配慮の重要性と、そこからつながる組織の拡大についてお伝えいたします。
目次
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「LGBT」の概念と課題
LGBT とは、性的な方向性や性自認に対し、多様性を持つ人々のコミュニティを表す一般用語です。
LGBTは、それぞれの頭文字から、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシャル(両性愛者)、トランスジェンダー(性別違いを感じ、生まれた性別とは異なる性別に自己認識する人々)のことを言います。これ以外に、性的指向や性自認が一般的な区別に当てはまらない多くの人々も含まれます。
LGBTコミュニティは長年、現在のように社会的課題として捉えられるまで、多くの差別に受けてきました。 歴史的に見れば、彼らは迫害や差別の対象となり、その結果、職場での不平等や社会的孤立などの問題にさらされ、その問題は現在も確かに存在し、継続的な問題認識と対策が求められています。
「個人」と「会社」からの配慮
以上の状況を鑑みると、LGBTへの配慮は慎重ならざるを得ないのが正直なところです。
例えば、一部の職場では、トランスジェンダーの人々の表現を自由に受け入れる環境がないことが問題となっています。同性であるために、休暇や医療補償などの給付が制限される、設備的な問題(トイレや更衣室など)が表出することもあります。
個人としては、まずはLGBTの人々の存在を認識し、覚悟することが重要です。表現できる環境を作ることが求められます。
企業組織においては、多様な視点や経験が集まることで、新たなアイデアが生まれ、競争力が向上する可能性があります。
多様性を尊重し、包摂的な社会を目指すことで、全ての人が自分らしく生きる権利を保障することに繋がりひいては企業価値の向上に繋がることになります。
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識学的に見た「LGBT」に配慮した組織運営とは?
識学的に見たLGBTへ配慮した組織運営として
まず、全ての社員が平等に「組織(会社)が設定した目標」の上に乗っていることが重要です。
LGBTの方への配慮を誤って認識し、組織内で「多様性」「個性」「ダイバーシティ」という言葉だけが先走り、あたかも会社の設定した目標から外れることが『良いこと』と錯覚してしまうことがあります。
どのような性志向や性自認であれ、自分の働く環境を選択したのは自身です。(職業選択の自由)したがって、その組織における目標に向かっていくことが常に求められます。
『自分らしく頑張れば、結果は後からついてくる』『会社から求められていないことでも頑張って結果を出せば認めてもらえる』といった企業成長に寄与しない思考に陥らせないためにも、組織の目標を明確にし、その目標に向かうことが自身の役割であることを認識させることが重要です。
ただし、いかに会社の目標やルールに従うことが求められるとしても、働く環境における配慮は必要です。どうしても生物的な観点での性差と社会的観点での性差の問題を解決しようとする時には大きな設備投資も必要になる場合もあり得ます。
特に、トイレや更衣室といった部分は非常にデリケートです。
ここについては、組織において明確なルール設定をし、進めていくしかありません。
とりわけ、受け入れ側のコンセンサスが取れなければ大きなトラブルにもつながってきます。
このルール設定は組織のリーダーの役割です。この組織におけるLGBTの方への対応は『こう』と明確に示すことで環境設定し、問題が発生したら即ルール変更を行い改善していくことでよりよい環境を整えていくことができるはずです。
まとめ
LGBTの人々との関わり方を冷静にそして彼らの経験を尊重し、対話しながら学び、変化成長し続けることは、より良い働きやすい環境を築くために重要です。
そして、明確なルール設定を行うことで社員を迷わせることなく、自認を表現でき、それぞれが個性を生かし、全力を発揮できるようになるのです。
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【勘違いしていませんか?】会社内における正しい風通しの良さとは
識学講師 西田 昌央
1999年日本体育大学を卒業後、新設スポーツ施設・温浴施設の運営受託営業及び立ち上げ責任者として0→1業務を全国で歴任。
旅館ホテルをメインターゲットとした総合アウトソーシング企業へ事業引継ぎにより転属。
COO直下の事業統括室室長として、事業子会社含めた事業部門全体の進捗管理を行いながら、中小企業旅館・ホテルのバックヤード業務に対するコンサルティングサービスの開発プロジェクト責任者として商品開発を行い自身でサービス展開を行う。
その後、M&Aで獲得した食品製造会社の取締役に着任。これまでの、自分でやった方が早いという考え方と組織の在り方に疑問と限界を感じている中で、識学と出会い株式会社P-UPneoにジョイン。
識学講師として現在に至る。