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セグメントとは?4つのRの原則や分類方法、企業事例を詳しく解説

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セグメントとは?4つのRの原則や分類方法、企業事例を詳しく解説

どのような市場でも、購買者のニーズは同じではありません。他社との差別化により、効果的なマーケティングをするためには市場をセグメント分けすることが重要です。また、セグメントを有効的に活用すれば、戦略としての成功が見えてくるでしょう。

この記事では、セグメントとは何かについて詳しく解説します。4つの分類方法ごとの企業事例も紹介するため、自社マーケティングに活用してみてください。



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セグメントとは?

セグメントとは
マーケティングで頻繁に用いられるセグメントですが、どのような意味なのでしょうか。まずは、セグメントとは何か、ビジネスにおいて設定する目的について解説します。

■セグメントとセグメンテーションの意味
セグメントとは、市場に存在する見込み客を、特定の条件で細分化することです。同じ市場のなかでも、購買層のニーズや商品・サービスへの認識が異なります。
年齢・性別・地域などでセグメント分け(セグメンテーション)するマーケティング手法の一つです。より細かく条件を絞り込むことで、自社商品の見込み客がいる市場を特定しやすくなります。


■セグメントとターゲットの違い
セグメントの類似語としてターゲットが挙げられます。混同して使われがちですが、両者は似て非なるものです。それぞれの意味を理解して、しっかりと使い分けましょう。

・セグメント
特定の条件で市場を細分化し、共通の性質を持つ顧客層のこと

・ターゲット
セグメント分けされたグループから、自社の商品・サービスで狙いたい集団のこと

セグメント大きな市場をグループに括っているのに対し、ターゲットセグメントからどのグループを狙うのかを決めます。
セグメント分けされた集団のほうが、ターゲットの集合体よりも大きな分類であることを認識しておきましょう。


■セグメント設定の目的
大きな市場においてセグメント設定する目的は、より効果的に見込客にアプローチすることです。同じ商品やサービスを販売しても、購買側のニーズは同じではありません。
見込み客だとしても、自社の商品・サービスが求めているものとは違う可能性があります。

自社のマーケティング戦略をより適切なものにするためには、データを用いたセグメント分けが重要になってきます。自社の商品やサービスに合ったターゲットを絞りましょう。


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優れたセグメントの条件|4つのRの原則

優れたセグメントの条件|4つのRの原則
より効果的なセグメント分けをするために、フレームワークを活用しましょう。ここでは、セグメントを評価・作成するために重要とされる「4つのRの原則」について解説します。

■Rank(優先順位)
Rankとは、経営戦略上の優先順位に応じてセグメントを評価する条件です。自社のマーケティング戦略を明確にしなければ、Rankでの分類は難しいでしょう。
ただし、優先順位が多すぎて立ち止まることもあるかもしれません。その場合は、マーケティング戦略を行おうと思った理由を探るなど、原点に立ち返るとヒントが隠れているものです。

■Realistic(規模の有効性)
Realisticとは、十分な売上や集客が得られるのかを調べるための条件です。マーケティングした結果、市場は大きくても競合他社の障壁で参入が難しいこともあります。
また、市場規模が小さければ、十分な売上を見込むのは難しいでしょう。もちろん、市場が急激に伸びる可能性もありますが、まずは現時点での規模の有効性を確認することが大切です。

■Reach(到達可能性)
Reachとは、ユーザーに対して自社の商品やサービスを届けられるのかを調べるための条件です。この要素は地理的な問題が大きく関係しています。
たとえば、鮮度が命の食品を離島に販売するのは現実的なのかを判断します。また、インターネットサービスでも通信環境が整っていないエリアに販売するのは難しく、ターゲットを見直す必要があるでしょう。

■Response(測定可能性)
Responseとは、セグメント分けした顧客からの反応を測定できるかを調べる条件です。商品やサービスを使用するユーザーの声は、企業にとって大切なデータとなります。
効果測定ができなければ、改善点や課題点が不明のまま販売し続けかねません。決して勘や経験に頼ることなく、定量的なデータを入手して客観的な分析を行いましょう。


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セグメントの分類方法と企業事例

セグメントの分類方法と企業事例
より効果的なセグメント分けには、何を基準にして市場や顧客を分類するかが重要です。ここでは、セグメントの分類方法と企業事例をそれぞれ解説します。

■行動変数(ビヘイビアブル)

行動変数とは、顧客の商品やサービスに対する行動パターンを分析します。

● 購買状況:リピーターなど
● ベネフィット:価格、品質など
● 使用状況:いつ使うのかなど

たとえば、購入者が新規とリピーターで商品の紹介方法を変えるなどの施策に使用できるでしょう。また、定期的に再購入する場合は定期便を導入するなどがあります。

企業事例:JINS「JINS SCREENレンズ」
従来のメガネメーカーにおける顧客層は目の悪い人でした。一方で、JINSは目の健康というベネフィットを重視する層に着目します。
パソコンやスマホを長時間使用する頻度が増えたことで、ブルーライトカット用メガネは視力の悪くない人にもマッチしました。
普段はメガネをかけない層にまで市場を拡大させた成功例です。

■地理的変数(ジオグラフィック変数)

地理的変数とは、地理的な要素で顧客をセグメント分けする方法です。地理的変数とは、地理的な要素で顧客をセグメント分けする方法です。

 ● 国:住んでいる国
 ● 市区町村:住んでいる地域
 ● 気候:気温:湿度、降水量など
 ● 進展度:都市開発、再開発など
 ● 宗教、文化
 ● 生活習慣

顧客が住んでいる地域の特徴を属性で細分化します。
国単位でのマーケティングが異なるのはもちろんのこと、国内でも住んでいる地方によって売れ筋が異なる場合があります。

企業事例:リクルート「スタディサプリ」
スタディサプリは、受験勉強などに特化したオンライン型の学習サービスです。大学進学を希望する高校生のうち、予備校に通う人は3割程度という市場結果が出ました。
金銭的な理由だけでなく、近隣に予備校がないことも原因の一つです。このように、地方に住む学生というセグメントをターゲットにしたサービスとしてスタートしました。

■心理的変数(サイコグラフィック変数)

心理的変数とは、個々の価値観やライフスタイルでセグメント分けする方法です。 

 ●パーソナリティ:性格、優先順位など
 ●ライフスタイル:趣味、嗜好など

顧客のニーズは千差万別であり、それぞれにブランド志向やオーガニックを好むなど価値観は異なります。
近年では消費者のニーズが多様化し、この変数の重要度が高まっています。

企業事例:ユニクロ
アパレル業界では、細分化したセグメントを人口動態変数でとらえます。一方で、ユニクロは大きく心理変数で分ける新たなセグメントを生み出しました。
自社の商品を「カジュアルでベーシック」とセグメント分けし、老若男女をターゲットにしています。流行に応じた戦略ではなく、自分たちに合った市場を生み出したのがユニクロの成功事例です。

■人口動態変数(デモグラフィック変数)

人口動態変数とは、顧客の属性を用いてセグメント分けする方法です。

 ●年齢:20~50代など
 ●性別:男性、女性など
 ●家族構成:独身、既婚者、子どもの有無など
 ●職業:会社員、自営業など
 ●最終学歴:高卒、大卒など
 ●年収、ライフステージ

上記の項目は顧客ニーズとの結びつきが強く測定しやすいため、セグメントでよく用いられます。
自社の商品・サービスを展開する際にどこをターゲットにするのかがわかります。

企業事例:パナソニック「レッツノート」
パナソニックはレッツノートを法人向けとして開発しました。また、会社員全体をターゲットにするのではなく、外回りの営業マンというセグメントを作り出します。
ターゲットニーズが明確になったことで、軽くて持ち運びやすく、長時間のバッテリーでヒットを記録しています。顧客を細分化することで、戦略的に成功した一つの事例です。

まとめ

モノやサービスが多様化するなか、購買層のニーズ把握は必要不可欠です。セグメント分けするにあたり、市場の規模や効果測定ができるかなどは確認する必要があります。
細かく分析していけば、他社が満たせない新たなニーズを探し出せるかもしれません。より効果的なマーケティング戦略を打ち出すためにも、自社に合った分類をしてみましょう。


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識学上席講師 大熊 憲二

2011年入社 ソフトバンク事業部に配属となり、史上最速の9ヵ月でマネージャーに昇進し、店舗拡大に貢献。
2014年モバイル事業部移動となり、業界全体が縮小傾向で低迷する中、200坪以上の超大型店等の新規出店に従事。
2016年に識学と出会い、識学に基づくマネジメントを徹底し、モバイル事業統括として史上初の年間目標完全達成を記録。
株式会社P-UP neo取締役常務執行役員兼識学上席講師として現在に至る。

大熊 憲二
 
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