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【具体例有り】KPIとは?メリットや注意点、設定手順を分かりやすく解説

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【具体例有り】KPIとは?メリットや注意点、設定手順を分かりやすく解説

 適切なKPI設定は、目標達成へのプロセスが明確になり、社員の成長に繋がります。また、個人の能力に適したKPIを設定できれば、社員のモチベーションを向上し、企業の成長にも結び付きます。
このように、KPIの導入は、企業や社員に大きなメリットをもたらします。しかし、KPIの設定手順や注意点について、詳しく理解できていない方もいるでしょう。そこで、本記事では、KPIの概要からKPIを設定するメリットや注意点、設定手順を解説、加えて具体例も紹介します。KPIを自社に導入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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KPIとは

KPIとは、「Key Performance Indicator」の略で、日本語では「重要業務評価指標」と呼ばれています。企業に所属する社員が業務目標を達成するために設定する指標です。KPIは達成率を数値化するため、社員を評価する際に使われます。

KPIを設定するメリット

KPIを設定することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。本項目では、KP設定するメリットを4つご紹介します。

■メリット1:目標達成への道のりが明確になる
KPIの設定により、目標達成のために社員一人一人が何をすればよいか、目標達成への道のりが明確になるといったメリットがあります。
反対に、KPIを導入しなかった場合、目標達成のためにどのような行動をとればよいのか分からず、動けなくなってしまいます。
その結果、全く目標を達成できないといった結果に陥る可能性があります。
特に、新人や若手社員の場合、自分で目標達成への道のりが想像しづらく、ゴールまで遠く感じてしまう場合が多いです。そのため、しっかりとKPIを設定し、自分が何をすべきか明確にすることで、行動を起こしやすくしてあげるのが良いでしょう。

■メリット2:社員の評価基準を統一できる
KPIは、目標達成率を具体的な数値で表示します。そのため、KPIの導入により、社員の評価基準を統一できるといったメリットがあります。
具体的に、営業部の方が「新規契約を5件獲得する」といった目標を立てたとします。すると、新規契約獲得数が5件以上の場合は、目標達成、新規契約獲得数が5件以下の場合は、目標未達成と一目で判断できます。また、未達成の場合でも、新規契約獲得数が4件だった場合は、目標達成率80%、新規契約獲得数が3件だった場合は、目標達成率60%と目標達成率を数値で表せます。
これにより、上司は部下に対して公平な評価を与えられ、誰が見たとしても同じ評価基準のため、評価に対する不満が少なくなります。また、評価基準の統一化により、上司など評価する側の負担を軽減できるといったメリットもあります。

■メリット3:社員のモチベーション向上に繋がる
KPIを適切に設定できれば、目標達成までのプロセスが明確になり、社員一人一人が何をすればよいか理解できるため、社員のモチベーション向上に繋がります。
また、あらかじめ組織全体でKPIを共有することで、会社の目指す方向が明確になり、組織全体のモチベーションも向上します。
さらに、目標達成へのプロセスをあらかじめ共有できていれば、途中で問題が発生した場合でも、スムーズに解決でき、組織全体の結束力が向上し、会社全体の士気が高まります。

■メリット4:PDCAサイクルが回しやすくなる
KPIを設定し、行動することは、目標達成への改善点や課題を見つけることです。KPIが設定されていない場合、目標達成に必要な改善点や課題の洗い出しができずに、これまでの経験や勘に頼って、業務を進めてしまう危険性があります。その場合、業務を進めていく途中で目標達成が難しいと気が付くのが遅れ、改善点や課題も不明確なため、軌道修正できません。
しかし、適切にKPIが設定されていれば、目標達成までの道のりが明確のため、目標達成が難しいと分かった時点で軌道修正が可能です。
このように、KPIを適切に設定すると、PDCAサイクルが回しやすくなり、会社の成長に繋がります。


KPIを設定する際の注意点

KPIの設定手順を解説する前に、KPIを設定する際の注意点を見ていきましょう。

■注意点1:個人に適した難易度のKPIを設定する

注意点の1点目は、個人に適した難易度のKPIの設定です。達成が難しすぎる目標の設定は、社員のモチベーションを低下させます。反対に、達成が容易過ぎる目標を設定した場合、頑張らなくても目標を達成できてしまうため、社員の成長に繋がりません。
個人の能力を加味したうえで、頑張れば達成可能な難易度のKPIを設定しましょう。

■注意点2:数値化可能な目標にする

注意点の2点目は、数値化可能な目標の設定です。数値化不可能な目標だと、達成率を表示できず、評価を行う際に困ります。具体的に、「新規契約を5件獲得する」や「10にアポイントを取る」など、誰が見ても同じ数値になる目標が適しています。
反対に、「顧客満足度の向上」や「売上を上げる」といったアバウトな目標は達成率を数値化しにくいため、適していません。

■注意点3:目標達成に期限を設ける

注意点の3点目は、期限を設けた目標の設定です。期限が設定されていない目標に対しては、達成への危機感がなくなり、優先度を下げてしまいがちです。
その結果、目標を達成できず、また次回も同じ目標を設定するといった結果に陥ってしまいます。
これでは、社員の成長に繋がりません。KPIを設定する際は、具体的な期限も一緒に設定しましょう。

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KPIの設定手順

KPIを理解していただいたところで、本項目ではKPIの設定手順を解説していきます。

■手順1:KGIを確認する

KGIとは、「Key Goal Indicator」の略称で、日本語で「重要目標達成指標」と呼ばれます。
KPIが「個人の短期・中期目標」にあるのに対して、KGIは「企業やプロジェクトの長期目標(ゴール)」という意味合いがあります。
そのため、KPIを設定するためにまずは、プロジェクトのゴールであるKGIを確認しましょう。もし、KGIが定まっていない場合は、KGIの設定から始めましょう。

■手順2:KGI達成のために必要となる要因(KFS)を確認する

手順の2点目は、KGI達成のために必要となる要因(KFS)を確認しましょう。
KFSとは、「Key Factor for Success」の略称で、日本語で「重要成功要因」と呼ばれます。
プロジェクト成功(KGI)のために鍵となる要因がKFSです。具体的に、「年間売上1億円」といったKGIを設定した場合、「直接契約数の増加」や「クライアント1社あたりの単価の増加」などがKFSとなります。

■手順3:KPIの設定

KGIとKFSの確認が完了したら、いよいよKPIを設定していきます。
KPIを設定する際は、定量的に設定しています。例えば、KGIが「年間売上1.2億円」の場合、月間1000万円の売上を立てなくてはいけません。
KGIを達成するためのKFSが「クライアント1社あたりの単価の増加」の場合、いくら単価を上げれば月間売上1000万円に達成するのかを計算し、そこから一人当たりいくらクライアントの単価増加を目指せば良いのか割り出してKPIを決定します。このように数値を見ながらKPIを設定することが重要です。

■KPI達成のために何をすれば良いか計画を立てる

KPIが決定したら、KPI達成のために具体的にどのような行動をとれば良いか計画を立てましょう。
計画を立てることにより、KPIを達成するために何をすれば良いかが明確になり、行動しやすくなります。

KPIの具体例

KPIを理解していただいたところで、本項目ではKPIの設定手順を解説していきます。

■営業のKPI

業種にもよりますが、営業部門でKPIを使用すると、自身の成績を可視化することができ、目標達成まであとどれくらい不足があるのかが明確になります。
また、KPIを複数設定することでどの過程に問題があるのか、課題発見や課題解決が可能となります。

(例)営業のKPI
・新規顧客獲得人数
・新規売上
・商談数
・受注数
・架電数
・架電時間
・メール開封率

■マーケティングのKPI

サービスの認知を広げ、顧客を獲得獲得するというマーケティングのプロセスの中で、KPIを設定することで分析が明晰に行えるようになり、より低単価で多くの顧客を獲得することができるようになります。

(例)マーケティングのKPI
・Webサイト閲覧数
・Webサイト訪問者数
・CTR(クリック率)
・CVR(コンバージョン率)
・CV(コンバージョン)
・CPA(単価)
・インプレッション
・リピート率
・エンゲージメント率
・いいね数


■人事のKPI

人事や採用の場面でもKPI設定は目標達成に有効です。プロセスを分析することで、採用強化や離職防止、ミスマッチの防止など、課題の改善に役立ち、効率的にPDCAを回していくことができます。

(例)人事のKPI
・応募人数
・面接設定数
・一次面接の人数
・最終面接の人数
・内定率
・内定承諾率
・採用にかかった1人あたりのコスト
・社員の離職率
・社員満足度
・社員1人あたりの教育コスト
・平均残業時間
・有休消化率

まとめ

本記事では、KPIについて解説しました。本文でも解説した通り、KPIの設定は、目標達成への道のりが明確になり、社員のモチベーションの向上に繋がるなどメリットがたくさんあります。KPIを導入していない企業は、ぜひ導入を検討してみてください。

識学では、組織の生産性を高めるために必要なノウハウを発信しています。KPIについて疑問点やお悩みを抱えている方は、プロの専門家に相談してみるのも良いでしょう。


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識学上席講師 大熊 憲二

2011年入社 ソフトバンク事業部に配属となり、史上最速の9ヵ月でマネージャーに昇進し、店舗拡大に貢献。
2014年モバイル事業部移動となり、業界全体が縮小傾向で低迷する中、200坪以上の超大型店等の新規出店に従事。
2016年に識学と出会い、識学に基づくマネジメントを徹底し、モバイル事業統括として史上初の年間目標完全達成を記録。
株式会社P-UP neo取締役常務執行役員兼識学上席講師として現在に至る。

大熊 憲二
 
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