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【評価制度とは】評価制度の種類とメリット・デメリットを解説

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【評価制度とは】評価制度の種類とメリット・デメリットを解説

人事評価制度は、社員を公平に評価するために企業にとって重要な制度です。自社に適した評価制度を導入することで、生産性の向上や社員のモチベーション向上といった効果が期待できます。

評価制度を企業に導入する際に特に重要なのが、それぞれの企業に適した評価制度を導入することです。
本記事では、6種類の評価制度を解説します。自社に適した評価制度を探している方や評価制度の見直しを行っている方は、ぜひ参考にしてください。

 


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評価制度とは

評価制度とは
人事評価とは、社員のスキルや会社への貢献度、目標達成率などを評価し、等級や報酬に反映する制度です。
様々な評価制度がありますが、多くの企業では、3カ月や半年や1回など定期的に社員を評価します。

評価制度を導入する目的

評価制度を導入する目的
評価制度を導入する目的には、以下のようなものがあげられます。

■1.処遇の不平・不満を削減するため
人事評価によって、給与や賞与、昇格、降格などの処遇が決定されます。
評価制度の導入により、評価項目や評価基準が明確になり、社員を公平かつ客観的に評価可能になります。
そのため、評価を受ける社員は自分の評価の妥当性を図ることができ、処遇に対する不平や不満を社内から削減できます。

■2.人材の配置を最適化するため
以前の日本企業は、年齢に応じて等級や役職が付与される年功序列が一般的でした。しかし、年齢を重ねている人が本当に優れているわけではなく、グローバル化の流れもあり、社員を年齢や性別などではなく、スキルや実績に応じて等級や役職を付与する流れが近年加速しています。
評価制度の導入により、個人のスキルやこれまでの実績が明確になり、年功序列ではなく、実力に応じで役職を与えることができるようになり、人材配置の最適化が可能となります。

■3.人材育成のため
人事評価では、社員のスキルや会社への貢献度を図り、高い評価を得た社員は等級や報酬が上がります。
そのため、日々業務に励む社員のモチベーションの向上に繋がります。
また、社員それぞれ得意、不得意は違うため、半年に1回など定期的に課題点を洗い出すことにより、社員のスキル向上へと繋がります。

評価制度における評価基準

評価制度における評価基準

評価制度における評価基準は、「業績評価」、「能力評価」、「情意評価」の3つに分類されます。本項目では、それぞれの評価基準を解説します。

■1.業績評価
業績評価は、社員の目標達成度や成果など、業務での実績を評価する項目です。具体的に、契約獲得数や売上額が業績評価によって評価されます。
業績評価は、数値化しやすいため、多くの企業で評価項目として取り入れられています。
しかし、半年などの一定期間では成果が表れにくいといった性質を持っているため、長期目線で評価すると良いでしょう。

■2.能力評価
能力評価は、社員の業務スキルを評価します。資格の保有も能力評価に該当します。
しかし、スキルを保有しているからといって、会社に貢献できているとは限りません。社員が保有しているスキルと会社への貢献度を紐づけて評価しましょう。

■3.情意評価
情意評価とは、勤務態度や行動などを評価する項目です。情意評価は、社員のモチベーション向上には有効的ですが、数値化しづらく、個人の主観的評価になりやすいため注意が必要です。

評価制度の種類

評価制度の種類
評価制度を選ぶ際は、様々な評価制度を比較し、自社に適した評価制度を選定する必要があります。
本項目では、6種類の評価制度を紹介するとともに、それぞれの評価制度のメリット・デメリットについて解説していきます。

■1.目標管理(MBO)
目標管理(MBO)は、目標を設定し、その達成度によって評価する手法です。経営学者でマネジメントの発明者であるピーター・ドラッカーによって考案されました。
MBOとは「Management By Objectives」の略称で、日本語では「目標管理制度」と呼ばれています。

目標管理(MBO)の特徴は、社員に自ら目標を決めさせ、社員の主体性を重視する点です。そのため、社員のモチベーション向上や能力の向上に繋がるといったメリットがあります。
一方、目標を達成させることが第一優先になってしまい、簡単に達成できる目標を設定する社員が現れる可能性があります。そのため、社員が作成した目標が個人の能力に適したものであるかを上司が必ずチェックしましょう。

■2.目標管理(OKR)
目標管理(OKR)は、目標管理(MBO)と同じで、目標の達成度によって社員を評価する手法です。OKRとは「Objectives and Key Results」の略称で、日本語で「達成目標と主要な成果」といった意味合いです。

MBOとOKRには、違いが3点あります。1点目は、目標共有の範囲です。MBOは、上司や評価者のみに目標を共有するのに対して、ORKは、会社全体に目標を共有します。2点目は、評価の頻度です。MBOは、半期に1度評価するのが一般的ですが、OKRは、月に1回など短い期間で評価を行います。3点目は、達成度です。MBOは、達成度100%で目標達成としますが、OKRは、達成度70%程で目標達成とします。

OKRは、会社全体に目標を共有することから、組織の方向性が統一するといったメリットがあります。一方、OKRの目標は、会社の目標を達成するために個人が定めるであるため、自分が本当に達成したい目標が設定できず、社員のやる気を低下させてしまう可能性があります。


■3. コンピテンシー評価
コンピテンシーとは、優秀な人に共通する行動特性です。優れた結果を残す社員には共通点が見られます。その共通点を評価項目として採用し、評価するのがコンピテンシー評価です。

コンピテンシー評価は、どのように行動すれば評価してもらえるかが明確なため、評価を受ける社員にとって納得感を感じやすいのがメリットです。一方、全てのコンピテンシーが優秀な業績を上げるために正しい行動というわけではないため、定期的にコンピテンシーの見直しを行う必要があるといったデメリット(手間)も存在します。

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■4.360度評価
360度評価は、上司だけでなく、業務間で関りのある複数人が多角的に評価する手法です。
複数人が評価者となるため、上司だけでは評価しきれない点もしっかりと評価できるといったメリットがあります。
一方で、評価に時間がかかる点や個人の忖度によって正しく評価されない可能性があるといったデメリットも存在します。

■5.ミッショングレード制度
ミッショングレード制度は、「役割等級制度」とも呼ばれます。年齢や性別、キャリア、勤続年数に関係なく社員に役割を与え、その役割の重さによって評価する手法です。

キャリアや勤続年数が役職を与えられる際に考慮されないため、新卒や中途採用の方でも自身のレベルに応じて正しく評価されるといった特徴があります。一方、キャリアや勤続年数が評価に考慮されないがゆえに一部の社員から不満があげられる可能性や退職者が増加する恐れがあるといった懸念点も存じます。

■6.リアルタイム評価
リアルタイム評価は、1・2週間といった短いスパンで上司と部下が面談を行い、改善点を洗い出し評価していく手法です。

リアルタイム評価が導入されるようになった背景には、現在一般的に導入されている半年単位での評価が時代の流れとともに合わなくなってきたことがあります。

リアルタイム評価であれば、変化に柔軟に対応可能です。一方で、頻繁に評価の時間を設ける必要があるため、工数がかかり、評価を受ける側と評価する側の両者にとって負担が増加する可能性があるため注意が必要です。


まとめ

本記事では、評価制度の種類について解説しました。
様々な評価制度があり、それぞれにメリットとデメリットが存在することが理解いただけたかと思います。

識学では、組織の生産性を向上するためのノウハウを発信しています。評価制度について悩みを抱えている方は、プロの専門家に話を聞くのも良いでしょう。


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識学上席講師 大熊 憲二

2011年入社 ソフトバンク事業部に配属となり、史上最速の9ヵ月でマネージャーに昇進し、店舗拡大に貢献。
2014年モバイル事業部移動となり、業界全体が縮小傾向で低迷する中、200坪以上の超大型店等の新規出店に従事。
2016年に識学と出会い、識学に基づくマネジメントを徹底し、モバイル事業統括として史上初の年間目標完全達成を記録。
株式会社P-UP neo取締役常務執行役員兼識学上席講師として現在に至る。

大熊 憲二
 
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