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アサーションとは?3つの自己主張タイプやトレーニング方法を解説

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アサーションとは?3つの自己主張タイプやトレーニング方法を解説

ビジネスシーンにおいて、組織内の上司や部下、クライアントとのコミュニケーションは不可欠な要素です。
業務を円滑に進めるために、コミュニケーションスキル向上を図る企業は少なくありません。そのなかで、注目を集めているのが「アサーション」です。
この記事では、アサーションとは何か、その効果について解説します。
人材育成の場に取り入れたいと考えている担当者の方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

 


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アサーションとは?

アサーションとは?
アサーション(assertion)とは、直訳すると「主張」「断言」の意味です。
もともとは医療用語として使用され、自己主張が苦手な患者に対する手法として誕生しました。しかし近年では、ビジネスシーンでも注目を集めています。


■コミュニケーションにおけるアサーションの意味
アサーションは、相手の意見を尊重しながら自身の意思を伝えるコミュニケーション手法の一つです。
元来の「自己主張」とは少し異なり、相手の考えを尊重するという特徴があります。お互いの価値観を尊重しながら対等な関係を築くための手法です。

ビジネスの現場では、さまざまな意見や考えを持った人が働いています。よりよくするための討論や議論は大切ですが、相手を傷つけないコミュニケーションスキルも重要でしょう。


■ビジネスシーンで注目されるアサーショントレーニングとは?
アサーションでは相手の気持ちを考えながら、自分の意見を伝える必要があります。どれだけ意識していても、すぐにできるものではありません。アサーションの習得には反復練習が不可欠であり、その場にふさわしい表現を身につけるためのトレーニングを行います。

アサーショントレーニングで大事なのは、相手と対等な目線に立つことです。職場やクライアントとの信頼関係を築くことを目的に、ビジネスの研修でも用いられています。

アサーショントレーニングによる3つの効果・メリット

アサーショントレーニングによる3つの効果・メリット
アサーショントレーニングを受けることで、どのような効果が期待できるのでしょうか。ここでは、アサーションを身につける3つのメリットについて解説します。

1.円滑なコミュニケーションができるようになる
アサーションスキルを身につければ、仕事の報連相がスムーズになります。仕事を円滑に進めるためには、適切なコミュニケーションが必要不可欠です。
相手にしっかりと伝えられるコミュニケーションスキルがあれば、業務での確認ミスを防げます。
また、伝え方の問題によるトラブルの予防にもなるなど、結果として生産性の向上にもつながるでしょう。

2.対人関係によるストレスが軽減される
仕事をするうえで、相手にうまく伝わらないストレスを抱える人は少なくありません。自分の意見をなかなか聞いてもらえないことに苛立ちを覚えることもあるでしょう。
アサーションスキルを習得することで、自分の考えや気持ちを相手を傷付けずに伝えられるようになります。結果として人間関係の円滑化にもつながり、職場の雰囲気もよくなるでしょう。

3.社内のハラスメント防止対策につながる
マネジメントの観点からアサーショントレーニングを実践することは重要です。自身の何気ない言動から相手を傷付けてしまうことは少なくありません。
これまでは問題にならなくても、ハラスメント問題に発展することもあるでしょう。
相手の気持ちを尊重しながら自分の意見を述べるアサーションスキルを習得すれば、ハラスメント防止対策につながります。

アサーションにおける3つの自己主張タイプ

適切なアサーショントレーニングを実践するうえで、自分のタイプの把握は大切です。ここでは、理想的なアサーションに近づくために、3つの自己主張タイプを解説します。

■タイプ1:アグレッシブ(攻撃タイプ)
アサーションにおける3つの自己主張タイプ
攻撃的な表現をしがちなのがアグレッシブタイプです。
自分の意見は正しいと考え、相手に価値観を押し付けようとします。他人よりも優位に立とうとし、いわゆるマウンティングを好む性格の持ち主です。
意見をはっきりと主張できるのはメリットですが、周囲との軋轢を生みかねません。
また、精神的に幼く、反対意見には過剰に反応する傾向にあります。

■タイプ2:ノン・アサーティブ(非主張タイプ)
ノン・アサーティブ(非主張タイプ)
自己主張が控えめで、相手を優先するのがノン・アサーティブタイプです。
自分の意見をあと回しにする傾向にあり、周囲との調和を大事にします。優しくて穏やかな性格ですが、自分の意見を主張するのが苦手です。
また、人間関係でストレスを抱えやすいでしょう。あいまいな表現をすることから、仕事においては評価されにくくなっています。

■タイプ3:アサーティブ(バランスタイプ)
アサーティブ(バランスタイプ)
相手の意見を尊重しつつも、自分の考えを述べるのがアサーティブタイプです。
その場に応じたふさわしい表現が可能で、人間関係を適切に構築できるのが特徴です。
ドラえもんで言えば、アグレッシブが「ジャイアン」でノン・アサーティブが「のび太」となり、バランス型のアサーティブは「しずかちゃん」にたとえられます。

アサーショントレーニング方法とポイント

アサーショントレーニング方法とポイント
最後に、アサーションのトレーニング方法について学んでいきましょう。適切な方法で反復練習すれば、ビジネスシーンで活用できるコミュニケーションスキルが習得できます。

■DESC法に当てはめる
DESC法とは、アサーションを体系的にまとめたものです。

● D(describe):事実を客観的に伝える
● E(explanation):自分の意見を主観的に表現する
● S(suggest):相手が求めているものを解決策として提案する
● C(choose):提案の実行/不実行による結果を伝える

このように、自分が話したいことを4段階に分けて相手に説明します。衝動的に思ったことを伝えるのではなく、体系的にまとめることで、相手との衝突を防げるでしょう。

■主語を私にする「I(アイ)メッセージ」
アイメッセージとは、何か物事を伝える際に「わたし」を主語にすることです。
相手の意見に反論を述べる場合、一般論として「普通はこうだよね」と伝えがちです。
アイメッセージでは、自身を主語にするため「私はこう思う」と説明するため、より相手に気持ちが伝わりやすくなります。相手に意見を押し付けないようにするための方法です。

■非言語的コミュニケーションを意識する
アサーションを習得するうえで、ボディランゲージや表情といった非言語コミュニケーションは重要です。
人は会話をする際、相手の表情やしぐさなどからも情報を得ています。焦っている状況なのに、無表情で話せば相手は「大したことないかも」ととらえかねません。
言語的なアプローチだけでなく、非言語コミュニケーションも意識しましょう。

■伝えたい内容を整理する
アサーションで大事なのは、相手に自分の意見を適切に伝えることです。相手に理解してもらえず、納得を得られなくて困ったという経験もあるでしょう。
自分の意図とは異なる受け取り方をされないためにも、伝えたい内容を整理してから話を進めてみてください。
建設的なコミュニケーションをするためには、焦らずに話すことが大切です。

■相手を思いやる気持ちを忘れない
お互いに心地よいコミュニケーションを取るために大事なのは、相手を思いやる気持ちを忘れないことです。
相手の気持ちを考えずに、思い浮かんだ言葉を投げかけていませんか。ハラスメント問題に発展しなくても、相手の心を傷付けている可能性があります。
上から物事を伝えるのではなく、常に相手と対等な立場を意識しながら意見を述べましょう。

まとめ

ビジネスシーンでは、さまざまな価値観や考えを持った相手と仕事をします。
普段は意識していなくても、自身が放った言葉で相手に不快感を与えているかもしれません。
アサーションスキルを習得することで、適切なコミュニケーションを図るきっかけになります。

近年では、アサーションを習得するための研修も充実しています。
業務効率を上げる効果も期待できるため、アサーショントレーニングを職場で取り入れてみてください。


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識学上席講師 大熊 憲二

2011年入社 ソフトバンク事業部に配属となり、史上最速の9ヵ月でマネージャーに昇進し、店舗拡大に貢献。
2014年モバイル事業部移動となり、業界全体が縮小傾向で低迷する中、200坪以上の超大型店等の新規出店に従事。
2016年に識学と出会い、識学に基づくマネジメントを徹底し、モバイル事業統括として史上初の年間目標完全達成を記録。
株式会社P-UP neo取締役常務執行役員兼識学上席講師として現在に至る。

大熊 憲二
 
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