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プレイングマネージャーの正しい評価方法とは?

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プレイングマネージャーの正しい評価方法とは?

どんな会社にも、必ず管理職の位置で働く社員がいます。その管理職は、プレイングマネージャーであることが多いです。

プレイングマネージャーとは、現場の業務を担当するプレーヤーと、部下をまとめるマネージャーの両方の役割を担う人のことです。このプレイングマネージャーは、ひとりのプレーヤーとして成果を出しながら、チーム全体をより良い状態に導く役割を果たさなければならないため、自ら働きかけて、ほかのメンバーと信頼関係を構築する必要がある重要な存在です。

多くの経営者が「プレイングマネージャーを評価することが難しい」という悩みを持っています。そこで今回は、プレーヤーとマネージャーの二足の草鞋を持つ社員を評価する時に、特に注意していただきたいポイントを解説します。

 
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プレーヤーの役割「個人のスキル」

プレーヤー、つまり目標達成に向けて実際に業務を行う社員は、個のスキルが求められます。

・与えられた仕事をどれだけ素早く行えるか
・設定した目標を達成できるか

このように、社員個人の能力の高さがプレーヤーとしての役割と言えます。プレイングマネージャーもまた、一人のプレーヤーとして個のスキルの高さが求められます。

マネージャーの役割①「管理」

マネージャーとしての役割はふたつあり、ひとつは部下の管理です。
部下に対してルールを守るように指示することや、マニュアルを決定し従うよう徹底することなど、自分の属する組織の業務を管理する業務があります。

プレイングマネージャーの正しい評価方法とは?

マネージャーの役割②「育成」

マネージャーとしてのもうひとつの役割は、部下の育成です。少なくともマネージャーである自分と同等か、自分以上にスキルを身に付けられるよう育成することもマネージャーの役割と言えます。

このように、マネージャーとして与えられた役割とは、組織に属する部下たちが、その会社で決められたルールを守り、その会社で活躍できるよう管理と育成をしていくことが重要です。

プレイングマネージャーの評価方法

実際にプレイングマネージャーを評価する時は、個のスキルに対する評価比率を0%にして考えてください。つまり、個のスキル以外の役割に対して評価します。
なぜかというと、プレイングマネージャーは、自分の属する組織の評価を100%にするための業務をする必要があるからです。

A.マネージャーは、個のスキルが高く、個人実績は対計画150%だった。対してチームの実績は対計画70%だった。
B.マネージャーは、個のスキルは並みより長けているが、個人実績は対計画85%だった。対してチームの実績は対計画150%だった。

この二つのパターンのプレイングマネージャーがいる組織のうち、皆様は、どちらが長期的に飛躍すると考えますか?

答えは「B」です。
確かに、「A」は、組織を率いるプレイングマネージャーのスキルが高く、個人だけで飛躍的な実績を収めていますが、組織の実績としては未達成です。先ほどお伝えした通り、プレイングマネージャーの役割は三つあり、「プレーヤー」「部下の管理」「部下の育成」です。つまり、プレイングマネージャー個人のスキルの高さより、組織にいる部下のスキル向上のための管理や育成の方が役割の比重が高いことが分かります。そうすると、「A」のプレイングマネージャーは、個人のスキルは評価されるが、プレイングマネージャーとしての評価は低くなります。
対して「B」のプレイングマネージャーは、個人実績は目標未達成でしたが、組織の目標は達成できました。先ほどの解説から、プレイングマネージャーとしての評価は高くなります。
つまり、長期的な視点で考えると、組織の実績向上のために必要なプレイングマネージャーとしてふさわしいのは「B」のような人材なのです。

ただ、一概に「プレイングマネージャーは個のスキルの評価比率を0%にする」と考えると、「プレイングマネージャーは個人での努力なしに組織の業績アップのために働くのか」とも考えられるでしょう。この場合、プレイングマネージャーは必要最低限の個人の業績は必要であるため、プレイングマネージャーに対して組織の必要最低限達成すべきノルマを与え、そのノルマをクリアすることを前提に、組織としての目標達成のための業務をするよう指示することが重要です。

まとめ

もちろん、プレイングマネージャーとして起用される人材は、もともと持っている個人のスキルが高いからこそ起用されているわけですから、プレイングマネージャーとして働く暁には、今度は自分がいる組織全体が上へ昇っていけるようマネジメントできるスキルが必要です。

今回は、プレーヤーとして働きながら組織の管理・育成の業務も兼ね備えるプレイングマネージャーに対する評価方法について解説しました。どんな会社にも存在する人材であるからこそ、改めて評価方法を考え直してみてはいかがでしょうか。

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識学上席講師 大熊 憲二

2011年入社 ソフトバンク事業部に配属となり、史上最速の9ヵ月でマネージャーに昇進し、店舗拡大に貢献。
2014年モバイル事業部移動となり、業界全体が縮小傾向で低迷する中、200坪以上の超大型店等の新規出店に従事。
2016年に識学と出会い、識学に基づくマネジメントを徹底し、モバイル事業統括として史上初の年間目標完全達成を記録。
株式会社P-UP neo取締役常務執行役員兼識学上席講師として現在に至る。

大熊 憲二
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