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人材育成に役立つ理論を紹介|PM理論やSL理論についてもわかりやすく解説

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人材育成に役立つ理論を紹介|PM理論やSL理論についてもわかりやすく解説

従来の人材育成は経験則に頼っていることが多くありました。しかし昨今は、人材育成は経験のみに頼るのではなく、理論も取り入れることが大切と認識されています。この記事では、人材育成に理論を取り入れるメリットや、さまざまな役立つ理論を紹介します。

社員のスキルやモチベーションを高めるための人材育成を取り入れたい方は、参考にしてください。

 
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人材育成に理論を取り入れるメリット

人材育成に理論を取り入れるメリットは、人事関連の施策について根拠のある説明ができる点や、効果的な人材育成を実施できる点が考えられます。

人材育成の施策について根拠に基づいた説明ができる

人材育成制度について経験に基づいた説明をするだけでは、経営陣や社員、休職者の納得を得づらいこともあります。

そこで、理論をもとに根拠のある説明をすると、賛同を得やすくなります。また理論があることで、人材育成をするうえでの判断軸にもブレがなくなり、施策に一貫性を持たせられます。一貫性のある施策は関係者からの支持を得やすく、採用されやすいでしょう。

効果的な人材育成を実施できる

研修の効果を最大化するためには、社員の行動を変えることが重要です。理論に基づいて人材教育を実施すると、社員の心理に働きかけられ、行動変容を促せる可能性があります。

たとえばX理論やY理論は社員のモチベーションに影響するため、人材育成に役立つ理論です。次にX理論やY理論も含めて、人材育成に役立つ理論を紹介します。

人材育成に役立つ理論を紹介|PM理論やSL理論についてもわかりやすく解説

人材育成に役立つ理論4選

人材育成に役立つ理論は次のとおりです。

・X理論・Y理論
・経験学習モデル
・成功循環モデル
・組織学習理論

各理論について詳しく解説します。

X理論・Y理論

X理論・Y理論はモチベーションアップ理論とも呼ばれています。X理論は、人間の性悪説に基づく理論です。つまり、人間は経済的なメリットを得られるという動機のみによって労働します。また、命令や指示通りにしか実行しないことも想定されています。X理論に基づいた場合、目標が達成できなければ、罰を与えるような「アメとムチ」を使った人材育成が行われるのです。

一方のY理論は、人間の性善説に基づいて論が展開されます。つまり人間は本来、労働を望んでおり能力を発揮し、自己実現へと向かうことが前提にされた理論です。Y理論を採用した場合、社員の自主性を重んじ目標と責任を与えます。つまり、機会を与えて成長を促すような人材育成が行われます。

経験学習モデル

経験学習モデルとは、経験による学習を次の4つのステップで体系化した理論です。

・「具体的経験」
・「内省的反省」
・「概念化・抽象化」
・「能動的実験」

人は経験するだけでは学べないという考えを前提として、モデルが構成されています。つまり経験学習モデルでは、経験後に自分で反省して考えを整理し、学んだことを実践する過程が重要視されているのです。

成功循環モデル

成功循環モデルとは、次の4つの質の関係性で成り立つ理論です。

・関係の質
・思考の質
・行動の質
・結果の質

以上において好循環を維持できると、人材育成も成功するとされています。つまり会社が業績を上げるためには、社員の行動を変えるだけでは不十分です。人間関係や思考の質を高めるような人材育成が、必要なのです。

組織学習理論

組織学習とは、組織の中でアイデアが生まれる過程を示す理論です。次の3要素の循環プロセスを通して、アイデアが醸成されます。

・組織・人・ツール
・経験
・知

組織学習理論を人材育成に取り入れると、製品のアイデアや業務効率化のノウハウを生み出せるような人材が育ちます。

2つの代表的なリーダーシップ理論

リーダーシップ理論とは、優れた成果を達成したときのリーダーの取り組みや行動に着目して、人材育成に役立てる考え方です。PM理論やSL理論が広く知られています。

ここでは、2つのリーダーシップ理論について詳しく解説します。

PM理論

PM理論はリーダーの行動を、目標達成機能(P)と集団維持機能(M)の2つのバランスで定義する考え方です。

P機能とは、成果を重視したリーダーシップです。具体的にはメンバーを叱咤激励するなどして、チームの成果を高められる能力を指します。

M機能は人間関係に配慮してチームワークを維持する能力です。メンバーへの気遣いや人間関係の調整に長けている点が特徴です。

PM理論ではリーダーの資質がPMのバランスにより、次の4つに分類されます。

・PM型:目標達成能力とチームワークを維持する、能力の両方に長けた理想のリーダー
・Pm型:目標達成能力は高いが、チームワークを維持する能力が低い
・pM型:チームワークを維持する能力は高いが、目標達成能力は低い
・pm型:目標達成能力とチームワークを維持する能力の両方が低い

PM理論をもとに、指導的立場にある社員を分類すると、リーダー育成の方針を立てやすくなります。P機能とM機能を分析し、リーダーとして欠けた能力を補完するような方針で人材教育を行うことで、PM型に近い理想のリーダーが育つでしょう。

SL理論

SL理論とは、シチュエーショナル・リーダーシップ理論の略語です。チーム内のメンバーに対して一律に指導せずに、メンバーの成熟度や状況に合わせたリーダーの対応を示す理論です。

部下の成熟度を次の4つに分類して、各分類に対応したリーダーの行動が決められます。

・指示型:習熟度の低いメンバーに対して細かな指示を行う
・コーチ型:ある程度の業務を一人で行える習熟度のメンバーの質疑に応えながら、業務を進めていく
・援助型:最小限の指示のみで業務が行えるメンバーを、意思決定の場に参加させる
・委任型:専門家として責任を負えるメンバーに権限を委譲して、意思決定や責任もメンバーに請け負わせる

4つの型を参考にすると、メンバーのレベルや状況に合わせた指示だしや対応が可能です。理想のリーダーシップとしての指示の出し方が、体系的にまとめられています。

人材育成に役立つ理論を紹介|PM理論やSL理論についてもわかりやすく解説

人材育成に影響する心理学理論

人材育成を行う際には、心理的な影響も考慮して社員と接することも大切です。中でもピグマリオン効果とゴーレム効果という有名な心理学理論を意識すると、人材育成の成果も上がりやすいでしょう。

ピグマリオン効果

ピグマリオン効果とは、周囲からの期待が大きいと、成果も高くなる心理的効果を指します。周囲から期待をかけられた社員はモチベーションが上がって、高いパフォーマンスを発揮するのです。

そのため上司が部下を指導する際には、ピグマリオン効果を意識するとよいでしょう。つまり部下に期待をかけて接し、成長をサポートしてみてください。スキルや能力のアップも期待できるため、人材育成に応用しやすい理論です。

ゴーレム効果

ゴーレム効果は、周囲からの期待が小さいと、成果も低くなる傾向のことを指します。つまり、ピグマリオン効果とは真逆の現象です。またゴーレム効果には、絶対的ゴーレム効果と相対的ゴーレム効果があるため注意が必要です。

絶対的ゴーレム効果とは、上司が部下に対する期待値が低い場合に、部下の業績も下がる現象です。また相対的ゴーレム効果とは、優秀な社員が評価の低い集団に所属すると、業績が下がる現象を指します。

ゴーレム効果を抑制するためには、レベルに適した研修を受けさせ、上司が部下に対して期待をもって接するような雰囲気作りが重要です。社員に成功体験を積ませると自信がつき、ゴーレム効果の影響も少なくなります。

まとめ

人材育成に理論を取り入れると、会社の関係者への説明の際に、納得を得やすくなります。さらに人材育成の効果も期待できるため、積極的に取り入れることをおすすめします。今回は、人材育成に役立つ理論を紹介しています。ぜひ参考にしてください。

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識学シニア講師 有馬 大悟

慶應義塾大学卒業後 某テレビ局に番組制作担当として勤務。
業界最大手の学習塾に転職、個人での家庭教師としても志望校合格までの生徒へのコミットと成果を最大化するロジックを学ぶ。
全国に携帯電話ショップを200店舗以上展開する株式会社ピーアップにてソフトバンク事業部の関東統括として店舗拡大に従事し、店舗の買収~採用~育成を構築することで店舗買収後の平均売上成長率は150%超。
関東代理店評価1位を3期連続取得に貢献する。
2019年より識学講師として組織課題解決から生産性の最大化理論を提供する。

有馬 大悟
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